地域PR・組織づくりコンサルタント のじまのブログ

PR業やアパレル店長業の経験を活かして、主に地域の情報発信と組織の活性化に尽力しています

バブルオヤジの翻訳係をしていて思うこと

50代の、バブルの勢いそのままのイケイケ上司。

 

私は、こんな上司と、

それとはまるで違う価値観を持つ、

できるだけ失敗したくない、そして日々の幸せを実感しながら

無理はせず着実に進んでいきたいと考える若手の間で、

それぞれの考えをお互いにわかりやすく伝える

「翻訳作業」を担うことがとても多いです。

今回は、そんな時に心がけているポイントについてご紹介します。

 

実際、同世代(主に30代後半~40代前半くらい)の、

特に「営業」的な役割を担っている人たちと話すと、

世代的に中間管理職が多いということもありますが、

組織の中で、異質な両者をつなぐ「翻訳係」をしていることが多くて

「あるある」話が、まぁ止まりません。

 

世の中が「コンプライアンス」に厳しくなったり、働き方の価値観がどんどん変わる今、

バブルオヤジたちは、これまでの魔法が使えなくなり、

自らが憧れた「強烈にカッコイイ先輩」にもなかなかなりきれない。

「俺たちの時代はこういうもんだ」「上司っていうのはこういうもんだ」

そんな体育会な根性論で説明されても、

若手は、理由のよくわからない話は、全く聞き入れられない。

 

そんなコミュニケーションロスが、組織では案外多くて、

仕事の非効率や、成果を阻害する要因にも

なっているように思います。

 

正直、バブルオヤジのダイナミックさやスケール感、面倒見のよさは

非常に素晴らしいし、一緒にいて、とっても楽しい存在です。

私は、現在65歳の父から、バブルならではの武勇伝を聞いたり、

その世界を見せられて育ったことも大きいかもしれませんが、

自分にはとてもできないような大きなことを、

勢いであってもやってしまえるのは、カッコイイと思っていました。

遊びもないと、面白い発想はなかなか生まれないし、

何より、彼らは、情が厚い。

「何だかんだ言っても、仕方ねえなぁ」と思える、かわいさもあります。

とはいえ、時代錯誤な強制をいつまでもされると、私もついていけない時があります。。

 

一方で、最近の若手は、優秀な人が多いです。

仕事は丁寧に、しっかりとこなしてくれます。

論理性が高く、「なんとなく」とか「これまでそうだから」でなく

明確な理由を持って事を進めようとする責任感がつよい!

これまでの悪しき習慣を正して、改善をはかっていく上では

その発想は非常に必要だと思います。

でも、効率さえよければいいのか?と、

隣にいる人に声をかけることもなく、メールだけで連絡している姿を見ていると

「人として乏しい」とも思えてしまいます。

そんな姿を、バブルオヤジはいつもぼやくわけです。

 

私は、なんだかんだ、この両者の溝を埋める役割を

自然と担ってしまっています。

それはきっと、「バブルオヤジの魅力」を残したいと思う、

最後の世代だからなのかも知れません。

人の翻訳をする際に、ベースとして必要なのは、

この、「翻訳する対象への愛」です。

これは、PRをする時には、まず自分自身が誰よりもその魅力を実感していないと

伝わらない、というのと同じです。

 

その上で、翻訳するときには、

両者の気持ちをある程度、理解はしても、

「私は結局どちらでもない」という、

よそ者視点を持つことが、案外功を奏すように思います。

そうすることで、どちらか一方に立ちすぎず、客観的に橋渡しができるからです。

 

特に若手は、客観性の高い話の方が聞いてくれやすいです。

「バブルオヤジのここは問題だけど、でも、こういう視点があるからこそ、

あそこで人の心を動かし、大きな成果につなげることができた」と、

ひとつの事象を題材に、うまくいった出来事の背景に、バブルオヤジの価値観が

いかに寄与していたか、というポイントをわかりやすく伝えるといいと思います。

尚、大前提として、ただでさえ価値観の合わないバブルオヤジの横暴に耐えて疲れ切っていることも多々あるので、

そこへのケアとして、解説の前に、よ~~く話を聞いてあげて、「バブルオヤジのここはしんどいよね」という部分への共感をしてあげることは必須です。

場合によっちゃ、ここだけで終えた方がいい日もあるくらいだと思います。

 

そして、バブルオヤジたちには、

一応、客観的に説教をしつつも、それだけでは、

「そういう世代なんだよな~」と、諦め半分なことを言うので、

いかに、オヤジの能力が、これからも必要であるか、

また、オヤジを私が応援しているか!!、という、

感情に訴えかけるアプローチを混ぜると、

「そんなに思ってくれてるのか~」と、

オヤジなりに改善を試みてくれることが多いように思います。

バブルオヤジも、時代の変化で少々自信を失いぎみなので、応援してあげつつ言うことがポイントだと思います。

 

もちろん、オヤジの中にも論理性が高い人、

若手の中にも、感情に訴えかけた方がいい人、

様々いるとは思いますが、

私の知る範囲で、「バブルオヤジ」と呼びたくなる人種の人との間で

コミュニケーションロスが起こりやすい相手とは、

たいてい、多少なりとも論理性を重んじる人種の人なので

ひとつの参考として、書いてみました。